静電気と電気の違いとは?古代ギリシャから続く発見の歴史をわかりやすく解説!

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動電気と静電気について。 Fabshop ファブショップ

冬の乾燥した日にドアノブを触ると「バチッ!」とくる静電気。一方で、私たちが毎日スマホを充電したり、部屋を明るくしたりするために使っているコンセントの電気。 「どちらも同じ『電気』という名前がついているけれど、一体何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?

この記事では、静電気と電気(動電気)の決定的な違いと、人類がそれをどのように発見し、操れるようになっていったのかという「驚きの歴史」をわかりやすく解説します。

私は普段、Fabshop(ファブショップ)でRaspberry Pi(ラズベリーパイ)やmicro:bitといったマイコンボード、電子工作キットを扱っています。電子部品にとって「静電気」は一瞬で基板を壊してしまう恐ろしい天敵ですが、正しい「電気」の知識があれば、LEDを光らせたり、ロボットを動かしたりと、魔法のようなモノづくりを楽しむことができます。

この記事を読めば、目に見えない電気の正体がスッキリと理解でき、身の回りの家電や電子工作の仕組みがもっと面白く感じられるはずです!

静電気と電気の正体:何が違うの?

そもそも、電気の正体は物質の中にある「電子(でんし)」と呼ばれるマイナスの電気を持った極めて小さな粒です。 静電気と、私たちが普段「電気」と呼んでいるもの(動電気)の違いは、この「電子」が止まっているか、動いているかという点にあります。

  • 静電気(とどまっている電気): 異なる物質がこすれ合うことで、電子が一方の物質に移動し、バランスが崩れて「電気が溜まった状態」のことです。例えば、下敷きで髪の毛をこすると髪が逆立つのは、電子が移動して静電気が発生しているからです。ドアノブでバチッとなるのは、体に溜まっていた静電気が、金属に触れた瞬間に一気に流れ出る(放電する)ためです。
  • 電気・動電気(流れている電気): 電池やコンセントから、導線(金属の糸など)を通って「電子が絶え間なく移動している状態」のことです。川の水が流れるように電子が移動することでエネルギーが生まれ、モーターを回したり、LEDを光らせたりすることができます。

※文部科学省の学習指導要領(理科)でも、静電気は「摩擦によって生じる電気」として、回路を流れる電流とは区別して指導されています。電子工作の世界では、静電気が溜まった手で精密なICチップに触れると、一気に放電が起きて内部の極細の回路を焼き切ってしまうため、作業前の静電気除去が鉄則です。

「静電気」発見の歴史:すべては古代ギリシャの宝石から始まった

電気の歴史は、今から2500年以上も前の古代ギリシャにまでさかのぼります。実は、人類が最初に発見した電気は、コンセントの電気ではなく「静電気」でした。

紀元前600年頃、古代ギリシャの哲学者タレスは、宝石の「琥珀(こはく)」を動物の毛皮でこすると、糸くずや鳥の羽などの軽いものを引き寄せる不思議な力があることを発見しました。 琥珀は木の樹脂が化石になったものですが、当時はなぜそんな現象が起きるのか誰も説明できませんでした。タレスはこれを「琥珀に魂が宿っているからだ」と考えたと言われています。

その後、16世紀の終わりになって、イギリスの医師ウィリアム・ギルバートがこの現象を科学的に研究し始めました。彼はギリシャ語で琥珀を意味する「エレクトロン(electron)」にちなんで、この引き寄せる力を「エレクトリシティ(electricity=電気)」と名付けました。これが、現在私たちが使っている「電気」という言葉の語源です。

「動く電気」の発見と進化:カエルから電球、そしてコンピューターへ

静電気が発見されてから約2000年以上もの間、電気は「一瞬で消えてしまう不思議な現象」に過ぎませんでした。電気が「流れるエネルギー」として利用できるようになったのは、ほんの数百年前のことです。

  • カエルの足とボルタの電池(1800年頃) イタリアの解剖学者ガルヴァーニが、金属のメスをカエルの足の神経に触れさせると筋肉がピクッと動くことを発見しました。彼はこれを「動物電気」と呼びましたが、同じくイタリアの物理学者ボルタは、「電気は2種類の異なる金属と、水分(カエルの体液)が反応して生まれたのだ」と見抜きました。 ボルタはこの原理を利用して、銅と亜鉛の板を食塩水に浸した布で挟んで積み重ねた「ボルタの電池」を発明しました。これが、人類が初めて「絶え間なく流れる電気(電流)」を手に入れた瞬間です。
  • エジソンと白熱電球(1879年) 電池の発明により、電気をコントロールできるようになった人類は、次々と新しい発明を生み出します。有名なトーマス・エジソンは、電気を光に変える「実用的な白熱電球」を開発しました。ちなみに、エジソンの電球のフィラメント(光る部分)に日本の京都の竹が使われたのは有名な話です。

こうして「電気」は、単なる摩擦のイタズラ(静電気)から、人類の生活を劇的に変えるエネルギーへと進化し、現代のスマートフォンや、Fabshopで扱っているような超小型コンピューター(Raspberry Piなど)やマイコンを動かす基盤となりました。

電気の歴史を知って、電子工作の世界へ飛び込もう!

この記事のまとめです。

  • 静電気は、摩擦で電子が移動し「とどまって溜まった電気」のこと。
  • 電気(動電気)は、導線の中を「電子が絶え間なく流れている状態」のこと。
  • 電気の語源は、古代ギリシャのタレスが発見した「琥珀(エレクトロン)」の静電気現象。
  • ボルタの電池の発明によって、人類は電気を「流れるエネルギー」として利用できるようになった。

古代ギリシャの人が琥珀をこすって不思議がっていた小さな力は、今や私たちの生活になくてはならないものになりました。 電気の仕組みや歴史を知ると、なんだか自分でも電気を操ってみたくなりませんか?

Fabshop(ファブショップ)では、電気の基礎を学びながら、LEDをピカピカ光らせたり、センサーで音を鳴らしたりできる「電子工作キット」や「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」などの教材を豊富に取り揃えています。 知識を得た今こそ、あなたも発明家たちのように「自分の手で電気を操る楽しさ」を体験してみませんか?