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CS-2章 ハードウェアを理解しよう

【CS02-03】第2章 第3話スマートフォン・タブレットコンピュータ

現在最も多く使われているコンピュータと言えば「スマートフォン」と「タブレットコンピュータ」と言えます。どちらも小型、薄型でどこへでも持ち運べ、電源を入れたまま常に持ち歩いているため、すぐに利用できる状態であり、多くの人がインターネットへアクセスする端末として利用しています。

「スマート」とは英語で「賢い」という意味があります。スマートフォンは賢い携帯電話という事になります。それもそのはずで、CPUやメモリを搭載したいわゆるコンピュータだからです。

スマートフォンという呼び名は実はかなり曖昧で特に定義がありません。なので携帯電話のキャリア(NTTドコモ、ソフトバンク、auなど)によってその定義もバラバラです。たとえば後述しますが大きく分けるとAndroidとiPhoneという2種類のOSで分けることができますが、Androidが搭載された端末をスマートフォンと呼び、iPhoneはiPhoneと呼ぶとしていたりする場合もあります。

ここではスマートフォンと言えば携帯電話機能を搭載した超小型薄型コンピュータ全てをそのように呼ぶことにします。

今回はこのスマートフォンについて詳しく見ていきます。

 

スマートフォンでできる事

スマートフォンはコンピュータですからいわゆる「パーソナルコンピュータ」でできる事は殆どできます。それに加えてパーソナルコンピュータがあまり標準で搭載していない機能も搭載しているため、さらに生活に密着したコンピュータの利用が可能になっています。

常に持ち歩いているという事で人々の生活を大きく変えました。

インターネットにアクセスするのも以前よりとても簡単になりました。デスクトップでコンピュータの画面上でネットを調べることもありますが、情報が必要な時は意外と出先や移動中だったりもします。

スマートフォンにはカメラが搭載されているため、このカメラの使い方も大きくかわりました。今までは旅行や人と集まるときなどに意識的に持ち出していたカメラは、携帯電話と一緒になったおかげで常に持ち歩いているわけです。そのため、思い出の記録だけでなく、自分のための記録や「メモ」としての利用がされるようになりました。掲示されている張り紙やバス停の時刻表、セミナーのスライドなど様々なメモは写真で記録するようになりました。

またGPSも持ち歩くものに付属しているというのはとても効果的です。自分の位置情報がどこにいても分かるため、位置情報付きの地図、いわゆるナビゲーションシステムも常に持ち歩いているのです。

そして近年では、クレジットカードを登録したり、お金をチャージしてお財布代わりにもなっています。もはやお財布までスマートフォンに入り、これさえ持っていれば生活できるというような状態になりました。

このようにスマートフォンという「コンピュータ」は人々の生活を便利にするものとして広まっています。

fabshop smartphone

スマートフォンの歴史

世界で最初のタッチパネル式の情報端末は1993年にAppleがリリースしたNewton(ニュートン)と呼ばれるものでした。これは当時、携帯情報端末(PDA)と呼ばれていましたがあまり知られたものではありませんでした。しかしながらタッチパネル式で手のひらサイズの端末は注目を集め、翌年1994年にIBM社が携帯電話とPDAを合わせた端末「IBM Simon(シモン)」を発表しました。当時はスマートフォンとは呼んでいませんでしたが、タッチパネルで操作を行う携帯電話でアプリケーションも動作することから、世界初のスマートフォンはIBM Simonとされています。

2004年ごろ米国内でリリースされた「BlackBerry(ブラックベリー)」端末は音声通話や電子メール機能、OfficeアプリケーションやPDFファイルの閲覧などができるものとして法人向けに販売されました。

一般にスマートフォンが爆発的に普及したのはその後の2007年、Appleが発表したiPhone(アイフォン)の登場からです。iPhone OSを搭載して、音楽や動画の閲覧、インターネットに接続、それらを行いながら電話の待ち受けができるなど高機能な携帯電話として登場しました。日本でも2008年7月に発売が開始されました。

その後2008年には米国内でGoogleが中心に開発したAndroid OSを搭載したスマートフォンが登場し、2009年に日本でもAndroid搭載のスマートフォンが発売されました。

AppleのスマートフォンiPhoneはApple一社が全てを作っていましたが、オープンソースのAndroidは多くの携帯電話メーカーが参入し、瞬く間にスマートフォン市場のシェアを獲得して2010年には市場の半分以上を獲得しました。

IBM Simon Personal Communicator

タブレット型コンピュータの利用シーン

スマートフォンと並んで、その利用範囲を広めているのがタブレット型のコンピュータです。ラップトップ(ノート型)コンピューターが更に薄くなったというだけではありません。どちらかというとスマートフォンが大きくなったと言ったほうが良いかもしれません。

そもそも「タブレット」とは石板や木の板など古代から文字や図を書き込むための板状のものをいいます。コンピュータの世界で「タブレット」という言葉を使うようになったのは入力装置である「ペンタブレット」です。ペン型の入力装置を持って、板状のボード上でイラストなどを紙の上に描くように利用します。

プロのイラストレーターやデザイナー、漫画家から一般のユーザーもコンピュータ上で描画する際に利用します。

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iPadの登場で一般に広まる

タブレット型コンピュータが一般に広まったのもスマートフォン同様Appleが発売したiPadからといわれています。それまではタッチパネル式の端末は特殊な業務などで利用されていましたが、スマートフォンの認知度があがりより大きな画面で見たいなどのニーズもあり、2010年のiPad発表から爆発的に広まり、Android端末も沢山リリースされるようになりました。

iPadを発表した時のスティーブジョブスのプレゼンがあります。ジョブスはスマートフォンの登場により、人のニーズが新しいステージに来ているため、スマートフォンとラップトップコンピュータの間のデバイスが必要だと言っています。

新しい入力デバイスは自分の「指」

パソコンの入力装置といえば「マウス」と「キーボード」です。しかしスマートフォンとタブレットコンピュータどちらも「指」でコンピューターに指示を送ります。

1996年ごろには携帯情報端末(PDA)が市場で人気を集めていました。先に紹介したNewtonやPalmPilotと呼ばれるPDAがけん引し、日本でもシャープからザウルス、ソニーからはCLIE、カシオ計算機からはカシオペアなどビジネスマンを中心にPDAが広まっていきましたが、このころはスタイラスと言われるタッチペンでタッチしていました。

タッチスクリーンの進化

タッチスクリーンはその名の通りスクリーン上に表示されているボタンをタッチして操作するものです。通常コンピュータなどでは入力装置(Input device)と出力装置(Output device)は別物です。たとえばマウスはコンピュータにユーザーからの指示をあたえるため入力装置です。スピーカーはコンピューターから音を出すため出力装置という事になります。モニタは映像をユーザーに見せる出力装置です。タッチスクリーンはスクリーンに映像を映し出す出力装置でもあり、そのままその映像をタッチしてコンピュータに指示を与える入力装置でもあります。

スマートフォンを世にひろめたAppleのiPhoneはタッチスクリーンの操作性の良さも広めたといえます。従来のタッチパネルは銀行のATMなどで使われているような指でパネルを押した圧力を感知して画面上のボタンを押すものでした。iPhoneでは静電容量方式というタッチパネルを採用したため、指がセンサーに近づくとセンサーが反応するというものなので軽くタッチするだけで指示が送れ、スムーズな操作ができるようになりました。これにより「マルチタッチ」という操作も可能になり、二本の指の動かし方で様々な操作を表現できるようになりました。

例えば二本の指をだんだん広げたり、狭めたりして表示されている文字や図形を拡大縮小する「ピンチ」と呼ばれる操作などです。

このようなタッチパネルは静電気の導電性を利用している仕組みのため、爪やプラスチックのタッチペンでは操作ができなくなっています。

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スマートフォンはセンサーの塊

スマートフォンやタブレットには沢山のセンサーが搭載されていて、それはセンサーの塊のようです。特に知っておいていただきたいのが加速度センサーとジャイロセンサーです。

加速度センサーはスマートフォンの傾きや向きが分かるセンサーです。1秒間における速度変化を見ているセンサーなのですが、その情報により今スマートフォンが縦に置かれているか、横に置かれているか、斜めだとしたら何度くらいの角度なのかまで分かります。歩数を計る万歩計などでは加速度センサーにより人の動き、特に振動などを検知してその歩数を記録しています。ゲームなどではスマートフォンを傾けて操作するものなどがありますが、これもこのセンサーです。

ジャイロセンサーは角速度センサーともよばれて、加速度センサーでは検知できない「回転する動き」を検知します。これによりスマートフォンの傾きなどが更に細かくわかるようになります。スマートフォンやタブレットを立て向きから横向きにかえると見やすい方向に画面が切り替わりますが、これらはジャイロセンサーの働きで動作します。

他にも電子コンパスや輝度センサー、照度センサー、近接センサーなど様々なセンサーにより暗い場所では画面の輝度を落としたり、電話を耳にあてているときは画面を消したりと様々な動作を行っています。

センサーはどれも米粒程度の小さなチップとしてスマートフォン内部に搭載されています。

スマートフォンの2大OS「Android」と「iOS」

android(アンドロイド)はスマートフォン向けに開発されたモバイルOSです。Linuxと呼ばれるオープンソース(今後この連載でも触れますが、公開された無料のソフトウェアという事)のOSをベースに2003年にandroid社が開発していたものがベースになっています。その後2005年にGoogleが同社を買収し、現在でもGoogleが開発をすすめています。

スマートフォンやタブレット、腕時計などのモバイルデバイスに搭載されていて、世界シェアNO.1のモバイルOSです。今後カーナビやゲーム機、家電品にも搭載されてくるようです。

主な特徴としてはGoogleの主要サービスでもあるGoogle検索、Gmail、カレンダー、ドライブ、フォトなどの殆どのサービスと連携して、Googleアカウントにより情報が管理されます。

iOSを搭載したiPhone

iOSはアップル社が開発しているモバイルOSです。iPhoneを動作させるために開発されているOSで、世界2位のシェアです。パーソナルコンピュータの話しの際にも登場したアップル社ですが、モバイルも同様にハードウェアであるiPhoneとソフトウェアであるiOSを1社が担っています。

Appleの特徴はシンプルなインターフェースとアプリケーションの審査が厳しいため不正なアプリや不具合の多いアプリなどが無いというところです。また登録情報などはApple IDというアップル独自のアカウントで管理されます。

タブレットコンピュータではiPadが有名で、こちらもApple IDで管理されます。iPadはグラフィックの製作などにも優れていて、専用のApple Penを使って、タッチスクリーン上で本物の筆圧に近づけた操作感でイラストを制作できるため人気をあつめています。

> iPhone公式サイト

https://www.apple.com/jp/iphone/

iPhone

androidかiOSなのか?

パーソナルコンピュータの世界では、Microsoftが多くのハードウェアメーカーにWindowsOSを提供し低価格なコンピュータが登場しています。Appleは1社でハードもソフトも作っています。モバイルの世界ではGoogleがハードウェアメーカーにandroid OSを提供し低価格なコンピュータを提供しています。モバイルでもAppleは同様のスタンスをとっています。

同等の仕様のものを購入するとどちらも価格帯的には変わりません。使っているコンピュータと同じメーカーのものが良いのかと言えば、Appleを除いてはどれも同じです。Appleの場合はコンピュータがAppleならiPhoneを購入するアドバンテージが非常にあります。

どちらも優れた性能をもったOSになっているため、安い低スペックのものを求めているならandroidにしかないということです。

しかしながら覚えておいてほしいことがあります。コンピュータもスマートフォンやタブレットも低価格で低スペックなコンピュータは初心者やコンピュータがあまり得意でない人には向いていません。なぜなら動作の遅さを理解できずに人間の感性のスピードで処理を要求してしまいます。具体的に言えばコンピュータでは、起動が画面が出たとたんに起動処理が終わらないうちにアプリを立ち上げようとしてなかなか立ち上がってこないからといって再度起動の命令(アイコンダブルクリック)などをしてより起動に負荷をかけたりしてしまうでしょう。数分後ウィンドウが沢山開いてきたという経験をした人は少なくないでしょう。

価格の安い、低スペックなコンピュータやスマートフォン、タブレットは上級モデルと言えます。モバイルも機能がたくさんついているから価格が高いのではなくて、処理速度が速いという理由があります。コンピュータの反応が早ければ、それは人の感性にも近くなるということです。

今回はスマートフォンやタブレットについてのハードウェアの話しでした。今後もこれらのモバイル製品の話は沢山出てきますので、まずは基本的な事を広く浅く知っておきましょう。

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