一般名 | 大根 |
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分類 | アブラナ科ダイコン属 |
発芽する地温 | 25度前後 |
生育温度 | 20度前後が適す |
生育条件
日当たりのよい場所を選びましょう。
土壌酸度は中酸性~中性
栽培のポイント
土壌はあまり選びません。
生育する土の深さが浅いと、根の部分があまり大きくならなかったり、二又の大根が出来たりします。
気候的には冷涼を好みます。耐寒性はありますが、あまり寒いと大きくなった大根の部分が冷害を受けてしまう可能性があります。低温に合うと花芽が作られて、暖かくなった春にトウ立ちすることがあります。
トウ立ちというのは、花を咲かせる茎が伸びてしまった状態のことを言います。この状態になってしまうと、花に栄養分を取られてしまい作物の食べる部分がおいしくなくなってしまいます。
大根を育てよう!
大根の種まきは、春まきと秋まきがあります。
春まきは3月上旬から4月上旬、秋まきは8月下旬から9月中旬くらいにタネまきをします。
初心者の方が栽培するなら8月下旬から9月中旬の秋まきのほうが育てやすいです。
大根の品種にはいくつかあり、青首種と白首種があります。
形も長いものや短いもの、太いものや丸いものなど様々な形があります。
煮物や漬物、サラダやおろしなど食べ方も豊富で、根の部分だけでなく葉を食べる品種もあります。
大根にはビタミンCやカリウムなどの栄養素が含まれ、消化を助けて胃腸の働きを整えてくれるジアスターゼが含まれています。
大根の葉にはビタミンCやカロテン、食物繊維が豊富に含まれ栄養価が高いと言われています。
栽培環境の準備
大根を育てるための区画の準備
- 畝幅:60㎝
- 株間:25㎝
- 種まき:2列点播き
1㎡当たりの肥料などの分量
- 苦土石灰:200g
- 化成肥料:280g
- たい肥:1600g
土づくり
1.
土は30㎝~35㎝くらいの深さまでよく耕しておきます。
鍬や大きなスコップを使って耕します。
あれば耕運機を使うと作業が楽です。
※耕している途中で石などの異物があればできるだけ取り除いておきます。
大根が成長するときに土の中に障害物があると二股に分かれて成長してしまいます。
2.
種まきの2週間くらい前までに苦土石灰とたい肥を区画の全体に散布して、土となじむように鍬などでよく耕しておきます。
3.
畝を作ります。2の場所を幅60㎝、高さ10㎝くらいに土を盛ります。
土の表面は平らにならしておきます。
タネをまこう
大根のタネは畑にじかにまいて育てます。
今回育てる品種は「ミニ大根」と「春美人」です。
ミニ大根は普通の大根よりも少し小さめのサイズのものができます。
春美人は、普通サイズの大根です。
1.
瓶ビールなどの底で深さ1.5㎝くらいの播き穴をあけます。
(直径5㎝くらいの播き穴ができます。)
2.
1か所の播き穴に種が重ならないように5粒ずつ播きます。
(サイコロの5の目のような感じがいいです。)
3.
種を播いた穴に1㎝くらいの土を被せて、土と種が密着するように手のひらで軽く押さます。
4.
春栽培の場合保温と保湿のために、不織布を畝に被せておくと発芽しやすくなります。
5.
不織布の上からじょうろなどでたっぷり水やりをします。
発芽するまでは土の表面が乾かないように様子を見ながら水やりをしましょう。
大根は種まきから3日から1週間くらいで発芽します。
不織布の下に、大根の双葉が発芽しました。
普段のお手入れは?
間引きと追肥の方法
間引きは3回行います。
1回目.
発芽して双葉が完全に開いたら、形のよいものを残して3本にします。
2回目.
本葉が2~3枚になったら、元気のよいものを残して2本にします。
3回目.
本葉が5~6枚になったら、元気のよいものを残して1本にします。
間引いた大根の葉は捨てずに食べましょう。
間引いた大根の葉は、軽く茹でて水けを絞ってからチャック付きのビニール袋にめんつゆと一緒に入れておくと一晩で漬物として食べることが出来ますよ!
追肥は2回行います。
1回目.
2回目の間引きの時に化成肥料を施します。
1株につき約3g(目安で指でひとつまみくらい)を株の周辺の土へ播きます。
化成肥料をまいた後は、株の周りの土をミニ熊手のようなものを使って、軽くほぐします。
2回目.
3回目の間引きの時に化成肥料を施します。
1回目の追肥の時と同じく1株につき約3gを株の周辺の土へ播き、株の周辺の土をミニ熊手のようなものを使って、軽くほぐします。
病虫害、ここに注意!
病害虫
大根の葉を食べてしまう害虫に「アオムシ」「ヨトウムシ」「ネキリムシ」などがいます。
「アオムシ」はアブラナ科の植物の葉によくつく虫です。葉を食べるスピードが速いので見つけたらできるだけ早く駆除しましょう。
「ヨトウムシ」も葉を食べてしまう虫です。
「ヨトウムシ」は葉の裏側に密集して卵を産み付け、孵化直後は集団で活動しています。孵化直後くらいまでに発見できれば駆除は楽です。
対策としては葉の裏側を見て発見したら、葉ごと取り除いてしまう方法があります。
「ネキリムシ」は葉を食べるというよりも、土際の葉の根本を切りちぎってしまう虫です。
幼虫は日中土の中にいるので、発見するのは難しい虫です。
「ネキリムシ」の被害にあった周辺の土を少し掘ってみると発見することが出来ます。その時は駆除しておきましょう。
害虫対策としては、虫が入ってこないように防虫ネットをかける方法があります。
大根の病害では「ウィルス病」があります。
「ウィルス病」は「アブラムシ」を防除すれば防ぐことが出来る可能性のある病害です。
アブラムシを防ぐには、風通しを良くして日の光がまんべんなく当たるようにすること。
それと窒素分の多い肥料を与えすぎてしまうと、葉で合成されるアミノ酸が多くなってしまいアブラムシが寄ってきてしまうようです。
「軟腐病」は地際の近くの部分が腐って、異臭を放つ細菌が原因の病害です。
原因は前作の残りの作物や土壌だと言われています。
さらに感染を広げないために、見つけたら株ごと除去してしまいます。
対策としては、水はけのよい土づくりや連作をしないなどの方法があります。
収穫しよう!
ミニ大根の収穫です。
収穫をしようと思った時にはすでにトウ立ちをしてしまっているものががくさんありました。
収穫の目安としては外側の葉が垂れてきたらというのがあったので、トウ立ちせずに収穫できたものは思っていた数よりも少なかったです。
大根の大きさも小さいような気がします。
春美人の収穫です。
収穫をするときは、大根の葉の根本をまとめてしっかり持ちます。
そのまま上に引き上げます。
立派な大根を収穫することが出来ました。
大根の上の方は土がかぶっていなかったので、少し緑色になっています。
スーパーなどでよく見かける「青首大根」です。
収穫した大根は根っこの部分を食べますが、葉も食べることが出来ます。
漬物にしたり、ふりかけにしたり、おみそ汁の具としても食べることが出来ます。
大根の葉にビタミンCやビタミンK、ベータカロテンなどがあり、大根の根に含まれない栄養素を取ることが出来ます。