ラズパイのセットアップの最初に出てくるフォーマット
ラズベリーパイを使い始めるにあたって、必ず必要になるのがSDカードのフォーマット。でも、フォーマットって一体何?ファイルシステムって何?といきなりわからない言葉も出てきます。ここでは、ラズベリーパイを使っていく際の「フォーマット」という作業とそれに関連する知識を学びます。
フォーマットってなに?
フォーマットとは、SDカードを初期化(データがない状態)して、データを書き込む準備をする作業のこと。フォーマットすることで、SDカード内に残っていた古いデータや不要な情報を消去し、ラズベリーパイでスムーズに使えるようにします。
ラズベリーパイを始めるときにはRaspberry Pi公式サイトにある「Raspberry Pi Imager」というアプリを使ってSDカードのセットアップを行いますが、これはOSのタイプとディスクを選択すれば、フォーマットからイメージファイルのダウンロード、展開まですべて自動で行うため、フォーマットを意識することなく進んでしまいます。しかし、今後SDカードを違う用途で使いたい場合などは、再度フォーマットして利用するため、この作業が行われている事を知っておく必要があります。
ラズベリーパイで使うファイルシステム、どれを選べばいい?
ファイルシステムとは、データを整理して管理するためのルールのようなもの。ラズベリーパイでSDカードを使う場合、主に以下の2つのファイルシステムが選択肢になります。
- FAT32: 互換性が高く、WindowsやMacなど、さまざまなOSで読み書きできるのが特徴。ただし、1ファイルの最大サイズが4GBまでという制限があります。
- exFAT: FAT32の制限を緩和し、4GBを超える大きなファイルを保存できるのがメリット。ラズベリーパイOSの公式イメージもexFAT形式で提供されています。
どちらのファイルシステムを選ぶべきかは、SDカードの容量や使い方によって異なります。
- 32GB以下のSDカード: FAT32で問題ありません。
- 64GB以上のSDカード: exFATになります。
ラズベリーパイ以外の世界で使われているファイルシステム
Windows
- NTFS (New Technology File System): Windowsの標準的なファイルシステム。 大容量ファイルの保存やセキュリティ機能に優れています。
- FAT32 (File Allocation Table 32): 互換性が高く、様々なOSで利用可能。 ただし、1ファイルの最大サイズが4GBまでという制限があります。
- exFAT (Extended File Allocation Table): FAT32の制限を緩和し、大容量ファイルの保存が可能。 USBメモリなどでよく利用されます。
macOS
- APFS (Apple File System): macOSの標準的なファイルシステム。 高速な動作とセキュリティ機能が特徴です。
- HFS+ (Hierarchical File System Plus): macOSの旧式のファイルシステム。 互換性のために現在も利用されることがあります。
Linux
- ext4 (fourth extended filesystem): Linuxで広く利用されるファイルシステム。 安定性と信頼性が高いのが特徴です。
- XFS (eXtended File System): 大容量ファイルの保存や高速な動作に優れています。 サーバーなどでよく利用されます。
フォーマットの注意点
フォーマットを行うと、記憶装置内のデータは全て消去されます。 大切なデータは、必ず事前にバックアップを取っておきましょう。 また、フォーマットの種類によっては、他のOSで読み書きできない場合があります。 目的に合わせて適切なファイルシステムを選択することが重要です。