きゅうりを育てよう

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一般名 きゅうり
分類 ウリ科キュウリ属
発芽する地温 25度から30度
生育温度 20度から25度が適す

生育条件

日当たりがよく、風通しの良い場所がよいです。

病害虫の予防にもなります。

栽培のポイント

露地栽培でもプランター栽培でも育てられる野菜です。

初心者の方は、ホームセンターなどで売っている苗を栽培したほうが簡単で確実に収穫ができます。

地這で育てるとツルが地面に伸びて場所を取りますが、支柱とネットに弦を誘引させればプランターや少ないスペースの畑でも栽培は可能です。

きゅうりを育てよう!

今回育てるきゅうりの品種は、「聖護院節成きゅうり」です。

京都の伝統野菜のひとつで、聖護院地区で多く栽培されていたことから「聖護院節成きゅうり」という名前がついたそうです。

実は濃い緑色で黒いイボが特徴です。長さは24㎝くらいになります。

種まきの時期は、3月下旬から6月上旬です。

収穫時期は7月上旬から9月下旬です。

栽培方法は一般に売られているきゅうりとほぼ同じです。

栽培環境の準備

聖護院節成きゅうりを育てる区画(畑)の土づくりをします。

区画(畑)は幅90㎝の畝で2条植え(2列)で、株間60㎝で準備をします。

畑は、苗の植え付けの2週間くらい前に鍬などを使って良く耕しておきます。

よく耕した畑に苦土石灰90gをまいて土とよくなじませます。

たい肥1800gをまいて土とよくなじませます。

化成肥料をまいて土とよくなじませます。

幅90㎝、高さ10㎝の畝を作ります。

鍬などを使って、表面は平らに馴らしておきます。

出来た畝に黒マルチを掛けます。

黒マルチは畝幅よりも20㎝から30㎝くらい幅が大きいものを用意すると作業がしやすいです。

黒マルチを掛けるときは、幅の狭い2辺から土をかぶせていきます。黒マルチの端を足で踏んで、鍬を使って土をかぶせます。

残りの長い2辺も同じように土をかぶせて、出来るだけ黒マルチの表面がピンと張るように作業をします。

支柱を立てます。

長さ2100mm、太さ16mmのイボ付きの支柱を用意しました。

2条植えをしたいので、合掌式で支柱を立てます。

注意点!

苗を植え付けてから支柱を立ててもいいのですが、作業をしている途中で苗を踏んだり、支柱をさすときに根を傷つけてしまうことがあるので、先に支柱を立ててしまいます。

支柱を立てる場所は、苗を植える場所から少し離れたところに立てます。

株間60㎝で苗を植えるので、畝の端から15㎝くらいのところにしるしを付けておくと作業しやすいです。

しるしをつけたところから少し離れたところに支柱を立てます。

支柱には上下があるります。先の尖っている方を黒マルチに挿します。

支柱を組むときは麻ひもを使います。

支柱が倒れないようにしっかり麻ひもを巻き付けしっかり結束させます。

タネをまこう

用意するもの

  • きゅうりのタネ
  • 培養土
  • 種まき用ポット
  • スコップ
  • ネームプレート

1.種まきをします。

種まき用

今回は、卵パックを使って苗を育てます。
卵パックの底に水はけ用の穴をキリなどであけます。

ポットに培養土を入れます。

1つのポットに重ならないように3粒種をまきます。

種の植えに培養土をかぶせます。

2.

ポットの下から流れ出るまでたっぷり水やりをします。

発芽をするまでは、土が乾かないように水やりをします。

3.

発芽したら元気のいいもの2本を残して間引きをします。

本葉が開いたら丈夫そうなもの1本を残して間引きをします。

本葉が2枚から3枚になったら畑へ定植します。

普段のお手入れは?

定植(植え付け)をして水やりと追肥の方法。

1.

苗の植え付けをします。

黒マルチに苗を植える為の穴をあけます。

2.

苗を傷つけないように、ポットから出します。

1であけた穴に苗を植え付けます。周りから少し土を寄せてしっかりなじませます。

風で苗が倒れないように、親ツルを支柱に誘引します。

たっぷり水やりをします。

3.

から脇芽が生えてくるところを節といいます。

株元から第1節、第2節と数えて第5節から下の脇芽・雌花は摘除してしまいます。

それよりも上にある脇芽は子づるとして残します。

生育初期に根を十分に伸ばしておくことが大切なので、この作業は忘れずにやりましょう。

4.

風通しや採光をよくするために、古い葉や下葉を摘除してすっきりさせます。とくに老化して黄色くなった葉や病害虫に侵された葉は見つけたらすぐに取り除きます。

注意!

下葉を摘除しすぎると株が弱まってしまいます。

5.

追肥をします。

実がなりだした頃に1回目の追肥をします。

収穫の続いている間は2週間に一度追肥します。

一度に大量の肥料を与えると根やけをおこすので、少しずつ追肥をしていきます。

追肥の量は1㎡あたり30gくらいが目安です。

6.

水やりは梅雨の時期は少なめに、梅雨明け後も毎日水やりをするのではなく2~3日に1回にして多めに水を与えます。

病虫害、ここに注意!

注意!

きゅうりの実が曲がったり、上部だけ膨ら膨らんでいむ尻細果、下部が膨らんでいる尻太果などの奇形果は肥料や水が不足することが原因で出来てしまいます。
これを防ぐために、株の小さいうちに根をしっかりと張らせて脇芽や花を摘んで株の栄養を根に回しておきます。
奇形果を見つけたら早めに採って、株の負担を軽くてあげましょう。
定期的に、追肥と水やりも忘れずに行いましょう。

病害虫

きゅうりがかかりやすい病気には、葉の表面が白くなってしまう「うどん粉病」や下葉がしおれて黄色くなって株全体に広がる「つる割病」、葉に淡い黄色の境界線のはっきりしない小さな斑点が出来て全体に広がってしまうべと病があります。
・うどん粉病は土の中にいた糸状菌の胞子が風で運ばれて伝染します。発病した葉を早めに切り取って処分することです。
・つる割病は糸状菌の一種で、同じウリ科の植物を続けて育てると起きる連作障害で起きてしまいます。対策は早めに抜き取って、焼却処分をしましょう。
・べと病も糸状菌の一種で、泥はねから感染することが多い病気です。発病してしまった葉は早めに取り除いて、焼却処分します。対策は畝を高めにして水はけを良くして過湿にならないようにします。泥はねをしないように敷きワラを敷いたり黒マルチをするのも有効です。

害虫

アブラムシやオンシツコナジラミやウリハムシなどがあります。
日当たりのよい風通しの良い場所で栽培すると虫はつきにくくなります。
もし、ついてしまったら取り除きましょう。

収穫しよう!

きゅうりの収穫の目安は、花が咲いてから10日くらいで実が20㎝くらいの長さになったころです。

収穫方法は、実から出ている茎をハサミで切ります。

収穫時期が遅くなってしまうと、実が大きくなって皮も種も硬くなってしまいます。

注意!

雄花ばかり咲いて雌花が咲かずに実がならない場合があります。
原因は株やつるを伸ばすほうに栄養が使われているせいだと言われています。
その場合は、ツルの先端を少しハサミでカットしてあげる(敵芯する)と雌花が咲くようになります。