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CS-2章 ハードウェアを理解しよう

【CS02-07】ゲームとおもちゃの世界

家庭用ゲーム機といえば昔は子供が楽しむものでしたが、今では子供から大人まで幅広い世代が楽しむものになっています。少し前まではゲーム機にソフトが入ったカセットやCD、DVDなどのディスクを入れて画面がロードされていましたが、現代のゲーム機はいわばコンピュータで、パソコンのようにCPUやメモリ、ハードディスクなどを搭載しています。もちろんインターネットにも接続され、ネットでつながった人同士で対戦したり、ネットからゲームのソフトウェアをダウンロードして利用したりします。

gameconsole fabshop

家庭用ゲーム機だけでなく、子供向けに販売されている「おもちゃ」もコンピュータを搭載し、インターネットに接続されるようにもなってきました。おもちゃにコンピュータが搭載されることにより、自分でプログラムを組んでロボットや車、飛行機などを自在にコントロールしたり、音声やタッチセンサーなどでインタラクティブな遊びが出来るようになりました。

今回はハードウェアの視点からゲームやインタラクティブなおもちゃの世界をのぞいてみます。

ゲームコンソールの世界

ゲームコンソールとは家庭用ゲーム機の事をさします。世界中の子供たちに人気のテレビゲームも今や高性能なコンピュータになっています。以下、日本国内で人気のゲーム機のハードウェア構成を見てみましょう。

Playstation  (プレイステーション)4はソニーから発売されている人気のゲーム機です。1994年に1号機をリリースし、既に4世代目となり、比較的高い年齢層向けのゲームコンテンツが多く、ハードウェアも高い性能を持っているためグラフィックスも綺麗に表現されています。以下がそのスペックです。

  • CPU : x86-64 AMD Jaguar 8 Cores
  • GPU : 1.84 TFLOPS, AMD Radeon Based Graphics engine
  • RAM : GDDR5 8GB
  • HDD : 500GBまたは1TB
  • DVD/BD :  DVD8倍速 BD(ブルーレイ)6倍速
  • I/O    : USB3.1 ×2
  • 通信 : Ethernet ×1 WiFi (IEEE802.11 a/b/g/n/ac)
  • 出力 : HDMI出力端子

Playstation 4はこれに更にグラフィック性能を高め、USBポートが3つ、HDMI出力が4Kに対応したモデルとしてPlaystation 4 Proも発売しています。

コンピュータの基礎でも学んだ通り、現代のコンピュータはフォン・ノイマン型の設計になっているため、CPUが命令の中枢となってHDDに入っているソフトウェアをRAMに展開してその内容を画面に表示させています。ゲーム機は「ゲーム内容を人に見せる」というのがその仕事の殆どです。ゲーム機はユーザーがコントローラーから指示した通りに画面上のキャラクタや乗り物などを動かして目的を達成させるための処理を行うコンピュータです。

近年のゲーム機は実際の映像に近い表現力を持っていて、かつ実際のデータに元ずく動きをするためシミュレーターのような役割を果たしています。以下スポーツゲームの画面とカーレースの画面を見てみましょう。スポーツのゲームでは選手の動きの癖や汗まで再現されています。カーレースでは実写を見ているような風景などに注目してみてください。

美しいグラフィックを再現するためのGPU

このような美しいグラフィックを再現するためにはコンピュータグラフィックス(CG)を制作する技術はもちろんですが、それを再現するためのハードウェアが必要になります。CGが良くできていてもハードが対応していないと画面に美しいシーンが再現されません。そのためゲーム機にはGPU(グラフィクス・プロセッシング・ユニット)と呼ばれる映像を再現させるためのプロセッサがあります。以前CPUというものを勉強しました。これはコンピュータの頭脳ともいうべき場所で、コンピュータ全体の指揮はここで計算して処理を進めていきますが、グラフィックの処理を専門に担当するプロセッサがGPUになります。これはパソコンなどでも同様の事で、美しい映像を再現するためにはパソコンにも別途GPUと呼ばれるユニットを追加します。

ゲームコンソールの種類

1つの例としてプレイステーションを紹介しましたが、他にも様々なゲーム機が発売されていますので、以下で紹介していきます。

NINTENDO SWITCH (ニンテンドースイッチ)

任天堂から発売されているゲーム機「SWITCH」は子供向けコンテンツの多いゲーム機です。幅広い世代に支持され、ファミリー向けのコンテンツも多くあります。スペックなどは公開されていませんが、CPUを搭載し、メモリ、ストレージが32GB程度搭載されています。

スイッチの特徴は、テレビに接続してゲームをするゲームコンソールのような使い方だけでなく、小さな液晶モニタが搭載されているため、出先などでもゲームが楽しめるという点が他のゲーム機と大きく異なる部分です。

また、コントローラに搭載されたセンサにより、コントローラを持って体を動かして操作をしたりします。例えば次の動画のようにリングフィット・アドベンチャーというアプリケーションでは、楽しみながらエクササイズが行えます。コントローラを体に巻いたり、リングを伸び縮みさせて操作することで体を動かすことに繋がります。

Nintendo Switch 本体 (ニンテンドースイッチ) Joy-Con(L) ネオンブルー/(R) ネオンレッド(バッテリー持続時間が長くなったモデル)

XBOX ONE S (エックスボックス・ワン・エス)

Windowsでお馴染みMicrosoft社から発売されているゲーム機です。スペックが非常に高いことで知られていて、Kinextと呼ばれるジェスチャー認識、音声認識、顔認識などが可能なカメラ・マイクモジュールがあることでも知られています。以下がその基本性能です。

  • CPU : x86-64 AMD Jaguar 8 Cores
  • GPU : 1.84 TFLOPS, AMD Radeon Based Graphics engine
  • RAM : DDR3 8GB
  • HDD : 500GBまたは1TB
  • DVD/BD :  DVD BD
  • I/O    : USB3.0 ×3
  • 通信 : Ethernet ×1 WiFi (IEEE802.11 a/b/g/n/ac)
  • 出力 : HDMI出力端子 ×2

XBOX Oneも上位機種であるXBOX One Xというよりハイスペックなモデルが用意されています。CPUやGPUの能力が上がり、RAMもGDDR5 12GBになります。さらにHDMI出力も4Kとなります。

Xbox One X ホワイト スペシャル エディション (FMP-00063)

インターネット接続はゲームの世界でも必須

国内で人気のゲーム機を3つ例に挙げて紹介しましたが、どれもインターネット接続は必須のものになっています。考え方はパソコンなどのコンピュータと一緒で、ゲーム機の中でシステムソフト、いわゆるOSが動作しています。それぞれゲーム用に開発されたOSで、これらも不具合の修正や機能の追加などのアップデートが起こるため、インターネット経由でそれらを行います。

また、ゲームのやり方も変わってきました。インターネットに接続されることにより、遠隔地にいる友人や知らない人たちとゲームを楽しむことができるようになりました。囲碁やチェスなどのゲームは今まではコンピュータが相手でしたが、今ではオンラインを通じて不特定の人たちとゲームが楽しめます。面子をそろえるのが大変な麻雀なども気軽にできるようになりました。

今までは家電量販店やおもちゃ屋などでゲームのソフトを購入していましたが、ネットに接続することでオンラインで購入してダウンロードが可能です。このゲームソフト時代もパソコンのソフト同様に不具合や機能追加などが起こればアップデートで対応できます。

仮想現実(VR)で次のステージへ

仮想現実の世界をVR(Virtual Reality:ヴァーチャルリアリティー)と呼びます。モニタが内蔵されたゴーグルをつけることで、自分の周辺に仮想空間が出来上がり自分が仮装の世界に入り込めます。次の動画を見てください。

動画にあるように、例えばVR対応のゴルフゲームをプレイする際にVRゴーグルをかけると、上下左右360℃に風景が広がり、自分が仮想空間の中でプレイすることができます。臨場感あふれるゲームが楽しめますが、ここまでくると、ただのゲームではなく、普段はできない体験ができるようになり、ゲームの領域を超えた活用が期待されます。

PlayStation VR PlayStation Camera 同梱版

コンピュータの進化がゲームを職業にする

このように、コンピュータのハードウェアの性能が上がることで、ゲーム機の性能も上がり、コンピュータ上で作られたグラフィックは本物のような映像になってきました。映像だけでなく沢山のデータの利用と、コンピュータ自体がゲームの中で判断するいわゆる「AI:人工知能」などの活用により、ゲーム内での人の動きが非常にリアルになってきました。

そのような中、ゲーム時代を1つのスポーツとしてとらえ、産業にしていくという動きがあります。これがエレクトロニック・スポーツ、略して「eスポーツ」と呼ばれるものです。すでにゲームの大会なども多数開かれています。

ゲームの種類は多種多様で、格闘技やカーレース、バスケットボール、シューティングなどゲームの中でも競技性が高いものはeスポーツとしてスポンサーがついて賞金のかかった大会などが世界中で行われています。これら大会で賞金を稼ぐプロが登場しています。

ゲームをやるだけでなく、見るのも1つのエンターテイメントとなってきているためeスポーツ専門のチャンネルができたり、インターネットでのライブ配信なども行われています。

このようにコンピュータの進化は新しい産業も生んでいく事になります。ゲームをやることが仕事という産業が生まれるなんて誰が予想したでしょうか。

先述した通り、ゲーム機は映像のクォリティーとデータ、VRゴーグルなどの新しいハードウェアとの融合によりゲームの領域を超えようとしています。それはテクノロジーの進化が生んだ新しい生き方の創造につながっているといえます。eスポーツは未だ賛否両論ありますが、これを議論している間に、更に新しい信じられないような産業が生まれてくる可能性があります。

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