MPDサーバーの環境がほぼ整ったところでバックアップしておきたいところですが、Lite版のRaspbianにはSD Card Copierがプリインストールされておらず、新たにインストールすることも困難なようです。【STEP-25】で紹介した方法でバックアップしてもいいのですが、めんどくさいのでMPDクライアントでバックアップすることにしました。但し、バックアップ元とバックアップ先のmicroSDカードを取り違えると悲惨なことになります。私は一度これで泣きました( ;∀;)。今回はこの悲惨な取り違いが起きないように工夫した手順を紹介します。
MPDクライアントのUSB端子にMPDサーバーのmicroSDカードを挿入したカードリーダーを接続すると、「リムーバブルメディアの挿入」画面がいくつか現れますが全て「キャンセル」ボタンをクリックして閉じます。
LXTerminalを起動して、コピー元のmicroSDカードのデバイス名を確認します。
lsblk
“MOUNTPOINT”に”media/pi/boot”と”/media/pi/rootfs”を含む”disk(microSDカード)”のデバイス名は”sdc”でした。
スタートメニューから「アクセサリ」→「SD Card Copier」をクリックして起動します。
現れた「SD Card Copier」画面をLXTerminal画面のコピー元(デバイス名:sdc)の下に合わせて移動し、「New Partition UUIDs」のチェックボックスにチェックを入れます。
項目「Copy From Device:」の”▼”をクリックして現れるデバイスから文字列”sdc”を含むものを選択します。デバイス表記の”sdc”以外の部分はカードリーダーによって異なります。
ここで、コピー先のmicroSDカードをカードリーダーに挿入すると「リムーバブルメディアの挿入」画面がいくつか現れますが全て「キャンセル」ボタンをクリックして閉じます。
もうひとつLXTerminalを起動して、コピー先のmicroSDカードのデバイス名を確認します。
lsblk
ふたつのLXTerminal画面を横に並べて比べると、増えたデバイス名は”sdb”でした。
“sdb”の”MOUNTPOINT”は”media/pi/boot1″と”/media/pi/rootfs1″になっています。
「SD Card Copier」画面をLXTerminal画面のコピー先(デバイス名:sdb)の下に合わせて移動し、項目「Copy To Device:」の”▼”をクリックして現れるデバイスから文字列”sdb”を含むものを選択します。デバイス表記の”sdb”以外の部分はカードリーダーによって異なります。
「SD Card Copier」画面の「Start」ボタンをクリックしてコピーを開始します。
「本当にいいかい?」と念を押されるので、コピー元とコピー先のデバイス名が間違っていないと自信があれば「Yes」ボタンをクリックして続行します。
コピー先のパーティションをコピー元のパーティションに揃えています。
ふたつのパーティションのコピーが始まります。
コピーが終わったら、「OK」ボタンをクリックして閉じます。
「SD Card Copier」画面も「Close」ボタンをクリックして閉じます。
最初に起動したLXTerminalで、現在マウントされているmicroSDカードのデバイス名を確認します。
lsblk
コピー元のmicroSDカード(sdc)が、”media/pi/boot″と”/media/pi/rootfs″にマウントされていました。コピー先のmicroSDカード(sdb)は”MOUNTPOINT”が消えています。
タスクバーのイジェクトアイコンを右クリックすると、”(rootfs, boot)”にマウントされたコピー元のmicroSDカードが黒字で表示されているので、クリックします。グレーアウトで表示されているのはアンマウントされたコピー先のmicroSDカードでしょうか?
タスクバーの下に「デバイスを安全に取り外すことができます」と表示がでたら、microSDカードを2枚共カードリーダーごとUSB端子から外します。
一度、コピー先のmicroSDカードでMPDサーバーを起動し、バックアップが正常にできているか確認しておくとよいでしょう。